F1のハンドル
車のハンドルというとどういう形を思い浮かべますか?
丸い輪っかがあって、中にエアバッグ兼ホーンボタンがあって・・・。
さて下の図を見てください(クリックで拡大)。無数のボタンやらスイッチが並んでいますが、なんだと思いますか? 飛行機の操縦桿ではありません。
・・・なんとF1のハンドルです(タイトルに書いてるし)。
ハンドルが丸じゃなくて持てるところが左右にしかない、というのは左右に180度以上回すことがなく、持ち替える必要のないF1の世界ではずいぶん前から常識になっていますが、驚くべきはボタンやスイッチの数です。プレステのコントローラの比じゃありません(笑)。
図はトヨタのF1マシンのステアリングホイール(ハンドル)ですが、パッと見てわかるのは、ゲームセンターでもおなじみのハンドルの後ろ左右に見えるパドルがギヤシフトのアップダウンを行う、ということくらいですよね。
では、その他のこれらのボタンやスイッチでF1ドライバーが何をしているのかというと・・・。
<ボタン(左の列)>
Pit Limit(黄): ピットレーンでの速度リミッターを効かせる
ラベルなし(緑): 多機能ボタンだそうですがよくわかりません
OVER(赤): トラブル時のリセットボタン
LAUNCH(白): ローンチコントロール(スタート用クラッチコントロール)
-(橙): 中央の液晶パネルのスクロールボタン
DRINK(青): 押すと一口分のドリンクがチューブから出てくる
BO/RES 1(黄): エンジンの燃調点火マップを1番にリセット
<ボタン(右の列)>
RADIO(緑): 無線でピットを呼び出す
RADIO(赤): ピットからの無線に応答する
PIT CON(青): 受け取ったピットからのメッセージを確認
N(黄): ギヤをニュートラルにする
+(橙): 中央の液晶パネルのスクロールボタン
RAIN(白): 雨天時の追突防止用テールライト
MU-RESET/RES 2(黄): エンジンの燃調点火マップを初期値にリセット
<ダイヤル>
MU: 燃調のコントロール
EB: エンジンブレーキの効き調整
TC: トラクションコントロールの効き調整
DIFF: 電子デフギヤの効き調整
RPM: レブリミットの調整
ラベル無し(黒): クラッチの調整
これだけあると覚えるだけでも大変そうですが、これを強大なGの中でレースしながら使いこなすというのは本当に大変な作業だと思います。これだけ複雑だとうっかり間違えてしまうこともありそうですが、実際そういう間違いがレースに大きな影響を与えてしまうこともあるようです。
91年のカナダGPでトップを独走中、ファイナルラップで誤ってキルスイッチを押してマシンがとまってしまったナイジェル・マンセル、去年のイギリスGPでスタート前に誤ってキルスイッチを押して止まってしまい、最後尾スタートとなった佐藤琢磨選手。
そして今年のオーストラリアGPではトヨタのラルフシューマッハ、モナコGPではホンダのバリチェロが、ピットイン時にリミッターボタン(トヨタのラルフはまさに図の左上のボタン)を誤って2度押ししてしまい、リミッターが作動せず速度違反でペナルティを受けていました。
常にステアリング上のスイッチ類を操作し、時にはセッティングを変えながら走らなければならないF1ですが、M.シューマッハなどは走りながら頻繁にセッティングを変えているそうです。いや~F1ドライバーってすごいですね。
僕もたまにサーキット走行をしますが、車のコントロールに忙しくて、ボタン一つ操作するのがやっとですね(ランエボのACDのスイッチ。インタークーラーのスプレーなんて、全くボタン押す余裕なし。)。あのハンドル見ると本当に感心してしまいますね。
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