F1イギリスGP、琢磨14位完走
またしてもスーパーアグリにとって厳しい週末となりました。
デヴィッドソンのマシンは比較的好調であったのに対し、琢磨のマシンは原因不明のグリップ不足で悩まされていました。フリー走行で琢磨とデヴィッドソンのタイム差があったのはプログラムの違いかと思っていましたが、そうではなかったようです。
金曜日午前 FP1
No.22 1:23.548(琢磨-16位)
No.23 1:23.037(デヴィッドソン-12位)
金曜日午後 FP2
No.22 1:22.487(琢磨-16位)
No.23 1:22.143(デヴィッドソン-10位)
土曜日午前 FP3
No.22 1:21.745(琢磨-20位)
No.23 1:20.915(デヴィッドソン-10位)
琢磨はデヴィッドソンに対して約1秒という不可解な差を残したまま予選に臨みましたが、当然好タイムは期待できず、スパイカーのスーティルにも遅れを取る1分22秒045で21番手。デヴィッドソンは琢磨に比べたらずっと好調だったものの、2回目のアタックでトラフィックに引っ掛かり(あれは最悪のタイミングでした)、1分21秒448の19番手で残念ながらQ2進出出来ず。
ポール争いは、Q3の2回目アタックまであまり調子の良くなかったハミルトンがラストアタックを完璧に決めてポール獲得。今週末はあまりセッティングが決まっていなかったようなので、これは燃料が軽いのか。ライコネンは最終コーナーの立ち上がりでダートにタイヤを落としてタイムロスして2番手。好調のアロンソは3番手、今週末は今ひとつなマッサは4番手。
しかし驚いたのはその後のグリッド。フリー走行、そして予選もQ1から速さを見せていたラルフがなんと6番グリッドを獲得。来期の去就についていろいろ言われていますが、ラルフは環境さえ整えればトップクラスの力をもつドライバーだと言われています。逆に言えばどんな環境でも速さを見せる兄のようなドライバーではないということになりますが・・。
そして決勝。琢磨はマシンのグリップ不足の原因がわからないため、急遽Tカーでピットレーンスタート。しかしレースカーからパーツを移しただけの状態でセッティングのキャリブレーションも出来ないままスタートしたため、ひどいアンダーステアで全くペースが上がらず。スパイカーになんとかついていくも、レースになっている状態ではありませんでした。
ピットインでウイングを調整してからはペースを取り戻し、アルバースの前に出ることに成功。しかしその前を追いかけるには大きすぎる差が付いており、そのままチェッカーを受けたマシンの中では後ろから2番目となる14位でフィニッシュ。
やはりレースカーに何らかの問題があったとしか考えられないので、早い段階でTカーに乗り換えてそれで予選を走っていたらもう少し違った結果になったかもしれませんが、終盤に見せたラップタイムは良かったので、次戦に期待しましょう。
デヴィッドソンはマシントラブルによりリタイヤ。上位走行は望めなかったとは思いますが、母国グランプリだっただけに完走出来なかったのが非常に残念そうでした。
トップ争いはまずスタートでなんとマッサのエンジンがストップ。痛恨のピットスタートとなり、この時点でマッサのトップ争いの可能性が消えました。
スタート後はハミルトンが先頭をキープするも、軽いと予想される燃料搭載量の割りにはペースが上がらず、後ろの2台に突っつかれている状態。
そしてハミルトンが先にピットインし、ライコネンとアロンソがペースアップ。このときのタイム差からして、すでにハミルトンは優勝争いからは脱落していました。
ライコネンとアロンソのマッチレースでは、まず先にライコネンがピットイン。そして少し遅れを取っていたアロンソはピットストップを6秒台というショートでギリギリライコネンの前に出ることに成功。これは見事でした。あのピットストップ時間は本当にジャストで、燃料搭載量を決めた戦略担当のエンジニアは本当にお見事でした。
そしてその後マッサがピットイン。ここであることに気づきました。
マッサは第1スティントでは最後尾スタートながら見事なオーバーテイクショーを見せつけながら順位アップ。しかし予選の順位を考えると、もしピットスタートの時に燃料補給をしていないのであればあの燃料搭載量での予選の走りは本当に見事だったと思います。もしトラブルがなければライコネンのすぐ後ろでフィニッシュ出来たでしょう。燃料補給をしたとしても、あの重い状態での前半のペースは素晴らしいものがありました。本当にあのスタートでのトラブルが悔やまれるところです。
さてアロンソはライコネンの前には出たものの、燃料の軽さ分のアドバンテージを築くことが出来ず、5秒強のリードで2回目のピットイン。この間にライコネンはミディアムタイヤでタイムを稼ぎ、ピットストップで再度アロンソを逆転。アロンソの急遽変更したピット戦略は見事だったと思いますが、フェラーリの速さの前には太刀打ち出来なかったようです。
ハミルトンはトラブルがあるのかペースが全く上がらず、エンジンをセーブして3位でフィニッシュ。悪いときでもきっちり表彰台をキープしてくるあたりはさすがです。チームメイトであるアロンソは調子のでないレースでギリギリポイントを獲得するようなレースをしていましたから、今回パッとしなかったハミルトンですが、上出来のレースだったと思います。
今までチームメイトに圧倒されつつあったライコネンとアロンソですが、今回はマシンも決まり、非常に良く乗れていたように思います。さすがにそろそろ良いところを見せないと厳しいでしょう。解説では、ハミルトンはまだポイントでリードしているも、ライコネンはマッサをポイントで逆転したので、これからはチームもライコネン重視に・・・と言っていましたが、今までの流れ、総合的な力関係からするとまだマッサ有利でしょうね。
特にマッサは今回ライコネンよりマシンが決まっていなかったようですが、そういう状態ながら最後尾から5位にフィニッシュというのは見事でした。アロンソも前戦はマシントラブルでしたが、10番手スタートで7位フィニッシュ。チームメイトに対してマシンが決まっていない状態で、しかもマシントラブルで後方からスタートという同じような、いやマッサの方が困難な状況でしたが、終わってみればこの2レースでマッサはアロンソに対して2ポイント詰めてます。
他のチームでは、速さを見せたトヨタが2台ともリタイヤというのは実に残念。トップクラスの資金力を持ちながらこのようなレースを続けているトヨタは不甲斐ないです。ドライバーに責任転嫁している場合でないかも?
それとまたしてもレッドブル。ウェバーがリタイヤしましたが、本当にトラブル多いですね。良いドライバー、そしてエンジニアに恵まれたチームなので楽しみにしているんですが・・・。
ホンダは少しずつ良くなっていますが、マシンのセッティングが今回はバリチェロに合っていたようです。2台とも速さを発揮するようにならないとちょっとつらいですね。
さて・・。まだまだチャンピオンシップがどう転ぶかわかりませんが、フェラーリからマクラーレンに技術情報が漏れたり、フェラーリのマシンに妨害工作がされるというスパイ行為が話題になっています。スパイ行為がマクラーレンのアドバンテージになった場合、ドライバーの処分もあるかというのがエクレストンとモズレーで意見が割れているようです。
アドバンテージを得てチャンピンシップで有利に立っているドライバーをそのままにしておくのは個人的には反対です。以前にホンダが違法行為を行ったときには3レースの出場停止になりましたし、チャンピオンシップがつまらなくなるという理由でトップチームのドライバーだから処分されないというのは避けてもらいたいところです。かといって今シーズンの全戦ポイント剥奪とか、あまりに極端な措置もあまり望ましくないと思いますが・・・。
いずれにしても、調査の結果が出ないとなんとも言えませんね。
さて次回はドイツのニュルブルクリンクで行われるヨーロッパGP。どのようなレースが展開されるか楽しみです。
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