F1フランスGP、琢磨16位フィニッシュ
F1のフランスGP、スーパーアグリにとって残念な週末となりましたが、フリー走行を見る限りは、それほど悪い流れには見えませんでした。
金曜日午前 FP1
No.22 1:16.967(琢磨-12位)
No.23 1:17.166(デヴィッドソン-16位)
金曜日午後 FP2
No.22 1:17.165(琢磨-20位)
No.23 1:16.162(デヴィッドソン-9位)
土曜日午前 FP3
No.22 1:16.221(琢磨-19位)
No.23 1:15.925(デヴィッドソン-13位)
琢磨は前戦アメリカGPでのペナルティが撤回されず予選グリッド10番手降格となります。決勝用セッティングを出すのに徹しているのか、FP2では全車中最長の49周。タイムが悪いのは予選用のパフォーマンスランを行っていないからでしょう。
さて予選。琢磨は予選はおそらく走らなくてもいいくらいだったと思いますが(11番手以上でない限り最後尾確定)、1分16秒244というタイムで19番手、デヴィッドソンは2アタックだったようですが、またしてもピットの指示ミスで1秒差でチェッカーとなってしまい、2度目のアタックが出来ず1分16秒366で20番手。トラフィックを避けたためのようですがデヴィッドソンには可能性が残っていただけにもったいなかったですね。
決勝。琢磨はソフトでスタート。おそらくソフトの瞬発力を生かして最初の数周でのポジションアップを狙い、その後はトラフィックの中でロングランの遅いソフトを消化するという作戦でしょう。
オープニングラップの1コーナーでデヴィッドソンがリウッツィに追突! 軽い接触に見えましたが、テールが流れたリウッツィがおつりをもらって逆方向にスピン、そこにデヴィッドソンも突っ込むことになって残念ながらリタイヤ。
デヴィッドソンのオンボードをみていると単にデヴィッドソンがブレーキングをミスして突っ込んだように見えますが、1コーナーは基本的に全開なので、前の方の車がトラフィックによって急激なブレーキを踏み、本来ブレーキを使わないところで後続が次々とブレーキを踏まされることになったようです。誰が悪いともいえないレーシングアクシデントですね。
琢磨はスタートが非常に悪く(トラブル?)、最後尾でしかもかなり後方だったため難を逃れたようです。
その後琢磨は15位付近をキープ。後方集団ながら周りと同じペースで周回。
しかし琢磨にも不運が訪れます。1回目のピットストップで、10秒以上のロス! 給油リグのトラブルだそうですが、これでまた最下位に転落。その後は後方集団とほぼ同じペースで走っていながらも、次のピットストップも全チーム中最下位となるピットストップタイム。2ストップ作戦ながら、ピットでのロスタイムが3ストップとほとんど変わらなくなってしまった琢磨は、かろうじてスーティルを交わして16位フィニッシュ。
今回は予選10番手降格、スタートも悪い、ピットストップでのミス、さらに他にも何かあったのでしょうか、なんと前を走る15位コバライネンに1周差を付けられるという結果。前戦のアメリカGPも最悪の結末でしたが、今回も完走はしたものの全てが悪い方向に出てしまったようです。
さてトップ争いですが、アロンソが予選でなんとミッショントラブルでQ3を走れず。マッサは初戦がエンジントラブルで最後尾スタートでしたし、ライコネンもトラブルでリタイヤしてます。マクラーレンとしては初めてのトラブルらしいトラブルですが、それでもQ2までは普通に走れていてフェラーリのように最後尾スタートやリタイヤにならなかったのは不幸中の幸いでしょうか。
ポール争いはマッサ、ハミルトン、ライコネンの3人がしのぎを削り、最終アタックで3人とも小さなミスをしたため最初のアタックでタイムを出したマッサがポール獲得。ルノーの2台もいい位置につけており、次第に調子を取り戻しているように見えます。
決勝ではスタートでライコネンがハミルトンをパス。今年フェラーリが初めてスタートでマクラーレンを抜いた瞬間かもしれません。フェラーリのスタートが良くなったのか、単にレコードライン上のグリップの良さが出ただけなのか???
トップ争いはマッサとライコネンのマッチレース。ペース的には若干マッサに分があるように見えましたが、周回遅れを交わすときに前を走るマッサの方が若干タイムロスするため、差はあまり付かず、1度目のピットインではポジションを守ったものの、2度目のピットストップでは3周先に入ったマッサがバックマーカーでタイムロスする間にライコネンがハイペースで周回しマッサの前に!
これは完全にライコネンチームの勝利ですね。以前からそうですが、2台で競っている場合、セーフティーカーが出ない限りはピットストップを引き延ばして軽い状態でタイムを稼いだ方が勝ち、というのがありました。今回もまさにそのパターンで、ライコネン担当のエンジニア&戦略スタッフが、ピット戦略をマッサより有利に組んでいたのが勝因です。
マッサはレース後にバックマーカーに対する不満を口にしています。半分はその通りだと思いますが、もう半分は自分の戦略担当に向けるべきかなと思います。今シーズン、マッサはいつもライコネンよりペースが速く有利なレースを展開してましたが、基本的にピットストップはいつも先で、競っている場合はライコネンの方が有利になる作戦をとっていました。もちろん軽くして予選を走るというのもあるのでしょうが、ライコネンに対して速さのアドバンテージがあるのであれば、もう少し「積んでも速い」という去年のルノーのような作戦を取らないと、対ライコネンはともかく対マクラーレンでは今後苦しくなるのではと思います。
逆にマクラーレンは今回の戦略は大失敗でした。しかし、ハミルトンの第1スティントの走りを見る限り、軽くてもフェラーリに置いて行かれている状況なので、今回はいずれにせよ3位がやっとだったのかもしれません。2位に届かないと早めに判断したのか、レース中のシフトポイントが18500rpmくらいに抑えてエンジンを温存していたようでした。その中でハミルトンはドライバーとしての仕事をきっちりこなし、終わってみれば開幕以来前戦表彰台。すごいです。
アロンソは・・カナダもそうでしたが、マシンが軽くて良い状態の時は鋭いオーバーテイクなどキレた走りをするのですが、波が激しいようで、マシンの状態が悪いときにはミスを連発し、タイムロスが著しく、結局7位。CSの解説でアロンソはタイヤを使いこなしに得手不得手があるようなことを言っていましたが、マシンのセッティングも非常に独特だそうですし、自分の環境が悪いときに結果が出せないあたりが弱点かもしれません。今はハミルトンに圧倒されつつありますが、今後どこまで巻き返せるかですね。
そう考えると、やはり15年以上にわたって様々なレギュレーション下で常に最強だったミハエルというのはすごい存在ですね。エンジンは3.5L、3L、2.4L、アクティブサスやトレッドの変化、エアロの進歩、グループドタイヤとタイヤルールの変更、予選ルールや燃料補給、ピットストップなど本当にいろいろな変化がありましたからね。その都度時代に付いていけないドライバーが消え、逆に環境が自分にピッタリと合てはまってたドライバーが台頭してくる、の繰り返しでしたが、かならずミハエルはそこにいましたから。
さて次戦はシルバーストーン。フェラーリが好調だっただけにフェラーリの勢いが続きそうな感じですが、楽しみにしています。
そしてスーパーアグリ。高速と低速の入り交じるシルバーストーンでどんな走りが出来るか、そして再度のポイントゲットが出来るか、期待しています。
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