ザイエックスLight レビュー #2
ダダリオ社のザイエックスLightレビューの続編です。
もうザイエックスのLightを張ってずいぶん経ちますが、なかなか良い状態を保っています。狂いにくいし、劣化もあまり感じません。
やはりザイエックスはMediumよりもLightの方がいいですね。もちろん楽器との相性もあるので一概には言えませんが、ザイエックスのMediumはテンションが高すぎるため、弦そのものの性質以前に高いテンションによる音の詰まりが発生しやすいようです。
Lightはドミナントなどよりもテンションが低いですが、弾いた感じはそれほど弱さを感じません。音量は十分ありますし、ちょっと乾いたざらっとしたような独特の音色が、とても豊かで魅力的です。
そしてなにより評価したいのはピアニッシモのコントロール性。ピアニッシモを追い込んでいくと鳴るか鳴らないかの「発音出来る最小の音量」という壁に当たりますが、それがヴィジョンチタニウムなどに比べるとかなり小さな音量まで追い込めます。最近オケで弾く機会が多く、オケではソロに比べて要求されるピアニッシモが非常に厳しいため非常に重宝しました。
ということで、少なくとも今まで使ってきた限りはなかなか良かったです。1stポジションでの表現力があるため、積極的に低いポジションで弾くことが出来ました。
もっとも、この弦は豊かな音色といってもオブリガートのようなシルキーさはなく、ややがさつでざらついた音がします。楽器によっては粗い音になるかもしれません。
しかし、ピラストロやトマスティークを含めた、メジャーに使われているほとんどの弦より安価であり、安定で長持ち、そしてちょっと個性的な音色を持つザイエックスLightは練習には十分使える弦ですし、好みが合えば本番で使っても良いかもしれません。
僕の場合はソロを弾くような本番ではやはりエヴァピラッツィを使うと思いますが、普段の練習や小さな本番、オケなどではザイエックスLightで十分行けそうです。
ちなみにエヴァピラッツィが好きなのは、その音量でも輝きでもなく、エヴァピラッツィにしか出せない音色があるからです。なんと表現したらよいのかわかりませんが、ザイエックスとはまた違う、ちょっとざらっとした乾いた深い音色とでもいいましょうか。強い弦にもかかわらず奏者のニュアンスの変化に忠実な部分があり、非常に音色を創りやすいのです。オリーヴ、オブリガート、ドミナント、ヴィジョンチタニウム、といった弦にもない持ち味です。
最近ソリストでエヴァピラッツィを使う人が増えていますが、ジョシュアベルのような演奏家も好んで使っているところをみると必ずしもパワー指向で選んでいるだけではないようです。
ただやはりどの弦も楽器との相性はあるようで、楽器によってはエヴァピラッツィがドミナントに勝っている面を見つけるのが難しいなんてこともありました。
弦選びは難しいですね。ザイエックスLight、もうしばらく使ったら他の楽器に張ってみたりしてみようかなと思います。
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