F1: 2007年10月過去記事
F1の2007年シーズンはライコネンのチャンピオンで閉幕し、早くも来期に向けてのストーブリーグが過熱しています。
今シーズンを振り返って、多くのF1関係者や元チャンピオンなどが、いろいろな発言をしています。
ライコネンについては一様に高評価、ハミルトンもデビューイヤーとしてはこれ以上ないという評価がほとんど。
対してアロンソには、待遇が悪かっただけだとか、チャンピオンにふさわしくないとか、やや賛否両論な感じ。
しかしフェラーリ会長のモンテゼモロが、ハミルトンに対して批判的なコメントを発表する一方、アロンソには褒め称えるコメント。
F1ブラジルGP決勝、琢磨は12位フィニッシュを果たしました。
去年の素晴らしい10位に比べるとパフォーマンス不足ではありましたが、苦しい予選位置から混乱の中でのジャンプアップ、ペースの上がらない苦しい状況での走り、そして再びペースを取り戻してからの力強い走り。困難な状況の中で良いレースをしたと思います。
特にスタート直後の混戦の中でのジャンプアップ、毎度のことですが凄いです。多くの車がひしめき合う中で周りの状況を一瞬で把握し、どこにクルマを持って行ったらよいかを素早く判断することが出来るのでしょう。琢磨の抜きんでた才能の一つでしょう。
デヴィッドソンは相変わらず不運でしたが、それでも最後まできっちりこなし14位フィニッシュ。今シーズンの彼は運に見放されたりすることも多かったですが、時には琢磨を上回るパフォーマンスを見せることもありましたし、来期につながる良いレースをしたと思います。
F1のブラジルGP予選、琢磨は18番手、デヴィッドソンが20番手と厳しい結果となりました。
やはり資金不足で開発が進んでいない状況が、シーズン終盤になってより明確になった結果でしょう。大手企業や投資家の方々、是非日本の誇りであるスーパーアグリを支援してくださいますよう、よろしくお願いいたします。
しかしある意味もっと残念だったのが中嶋一貴の19番手。スーパーソフトに不慣れで一発アタックでタイヤをうまく使えなかったとのこと。チーム側ももう少しFP3で慣れさせるとか、Q1で2度アタックさせるとかうまくやれなかったのかなと思います。
左近はセクター1では良かったのにセクター2で大きく遅れ、結局22番手。スーティルとのタイム差は小さいですし、マシンがこのコースを得意としていないのかもしれませんね。
すでに報じられているとおり、ウィリアムズのブルツが引退を表明し、サードドライバーの中嶋一貴がブラジルGPにレースドライバーとして出場することになりました。
去年くらいまではそれほど目立ったドライバーではなく、ウィリアムズのサードドライバーに決まったときも、父である中嶋悟氏の七光りか、なんて思ってましたが、テストや金曜日フリー走行でなかなかの好走を見せていました。
安定していてきちんとフィードバックも出来る、とウィリアムズ監督の評価も高く、来期のレースドライバー昇格を期待していたんですが、一足先にスポットで参戦することになりました。
バイクのWGPライダーである「ノリック」こと阿部典史選手が、一般道の交通事故で亡くなるという悲しいニュースがありました。
普段二輪のモータースポーツはF1ほど見ているわけではないのですが、GP500での鈴鹿、S字後のダンロップブリッジをリヤタイヤをスライドさせながら逃げ切り優勝したレースは今でも良く覚えています。
片側2車線の一般道で、左車線を走っていたトラックが突然Uターンをしようとし、右車線を走っていた阿部選手も避けようとしたのですがあと少しのところでバンパーに衝突してしまったようです。
琢磨、厳しいシーズンが続いています。予選で20番手、決勝でも14位完走。
どうもだいぶ前からマシンに何か問題があるみたいで、突然異常なグリップ不足に見舞われるようです。ここ数戦ずっとです。
シャシーあるいはその周りに何らかのトラブルがあると思われるのですが、なかなか特定できておらず、解決できていない様子。
トップチームならさっさと別のシャシーを使うとか方法もあるんでしょうが、資金不足に悩むスーパーアグリ、明確なトラブルが確認できない限りシャシーを新調するわけにもいかないのでしょう。
待ちに待った新生富士でのF1日本GP、荒れたレースとなりました。
スーパーアグリはフリー走行からつまずき、琢磨はFP1でほとんど走れず、FP2でもセッティングをするだけの時間がなく、さらにFP3も事実上キャンセル。
非常に厳しい予選アタックとなり、結果は21番手。デヴィッドソンもFP1&2を十分に走れたアドバンテージを生かせずに19番手。
レースも琢磨は視界ゼロの中でのクラッシュや、第2スティントでのタイヤのオーバーヒートなどもあり、2周遅れの15位完走がやっとでした。デヴィッドソンはリタイヤ。母国GPとなったスーパーアグリとしては残念な結果となってしまいました。