ER-6+ER-4/ER-6i用3段フランジのまとめ2
前回記事の続きです。

■ ER-6の音質
とにかくクリアで、中高域は実にフラットです。新品時はやや無機質で低音が非常に抑えられていましたが、30時間のエージング後は中低音もそれなりに出るようになりました。
とはいうものの、やはり低音が不足気味なのは否めません。低音がズンズン来るようなのを好む方には合わないと思います。ER-6のあとに高音が強めといわれるHJE50を聴いても明らかに低音の厚みを感じるほどです。ただ、ヴァイオリンを聴く分には全く問題なく、むしろクリアで引き締まった低音が魅力的です。
中高音は美しいというよりもナチュラルな音です。イヤホンやヘッドホンによっては高音がやたらブリリアントにきこえるものもありますが、そういった作られた音色ではなく純粋にソースの音を忠実に再現してくれます。まさにヴァイオリンを聴くにはうってつけです。
音の繊細さと分解能も特徴の一つです。よくER-4/ER-6シリーズは「解像度が高い」などという言われ方をしますが、音の細かい成分まで鮮明に聞き取ることが出来るため、楽しんで聴くだけでなくCDや自分の演奏を聴いて勉強するのにも非常に役立ちます。
かといって音が荒いとか固いとかキンキンするということもなく、思ったほど聴き疲れしません。ボリュームをそれほど上げずに聴けるというのもあるかもしれません。
逆にER-6が合わないと思われるのは、DVDの映画などで迫力を求められる場合、低音からのバランスおよび厚みを重視する場合、イヤホン自体に音色の味を求める場合、でしょうか。真空管アンプのように暖かみのある独特の音色に慣れた方にとっては、ER-6は良く言えばシンプル、悪く言えば無機質でつまらない音に感じてしまうかもしれません。
■ ER-6をライバルと比較して
ここからは想像も含んでいますので話半分と思っていただければと思います。

ER-6の直接的なライバルといったらまずは同じERシリーズのER-6iでしょう。ER-6iは低出力なプレーヤー向けにインピーダンスを16Ωに下げ、欠点といわれた低中音域を膨らませてバランスを改善させたモデルです。音の傾向は似ていますが、ややER-6iの方が明るい音、ER-6の方が落ち着いたフラットのようです。クリアでナチュラルなER-6がいいけど、やっぱり低音が欲しい、元気な音が欲しい、大音量でも聴けるようにボリュームのマージンがもっと欲しい、という場合にはER-6iの方が良いでしょうね。
逆に、とにかくナチュラルな音が聴きたい、耳元できこえる音量は生演奏を聴く時のような音量で十分、ヴァイオリンのような高音楽器の音を美しく聴きたい、プレーヤーのノイズが気になる、という場合はER-6がおすすめです。標準ではやや装着の易しい2段フランジが付いていますが、遮音性を求める場合にはER-4/ER-6i用の3段フランジを装着すれば同様の遮音性を得ることが出来ます。

なおER-6とER-6iの中間的な存在である、ケンウッドのKH-C701という選択肢もあります。インピーダンスもちょうど中間の32Ω。値引きがあまりされていないので割高に感じますが、それを除けば十分候補になります。

次に、実質的なER-6のライバルといえばShureのE3cでしょう。E3cはER-6に比べると低域からしっかり出ているため、音のバランスとしてはER-6より上だと思います。また、装着のしやすさや耳との相性などもER-6ほどシビアでなく、扱いやすいというのも魅力のようです。オーケストラをゆったり聴くにはER-6よりもE3cでしょう。クラシック以外のソースにも相性が良いようです。インピーダンスも26Ωと低く、音量を得やすいといえます。
逆に、中高音のクリアでナチュラルな音はやはりER-6の方が上のようです。奏者の細かなボウイング、指使いまでを聞き取れるのもER-6です。ヴァイオリンや室内楽をメインに考えたらやはりER-6でしょうね。オーケストラでも各パートの音をじっくり聴きたいという場合はE3cよりER-6かもしれません。装着にコツがいりますが遮音性もER-6に3段フランジを付けたものの方が上のようです。
その他に同価格帯でソニーのEX90SL、オーディオテクニカのCK9
、BoseのTriPort IEなどもありますが、どれも遮音性が低いため直接比較することは難しいです。遮音性を重視するのであればER-6とは全く勝負になりません。静かな場所で聴くということに限定すると、バランスの良さはEX90SL、高音強めならCK9、低音強めでやわらかい音ならTriPort IEになるでしょうか。
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なおTriPort IEだけはちょっと借りたことがあるのですが、遮音性が低いのにインピーダンスが非常に高い(公表されていないがER-6よりはるかに高く感じる)ため、ソニー等の低出力プレーヤーに組み合わせて電車に乗ったらクラシックなどはボリュームMAXでも厳しいかと思います。家でコンポなどにつないでゆったりBGMなどを聴くのに向いているようです。低音が非常に強いためDVDの映画などとの相性も良さそうで、装着感の軽さは随一なので何時間映画を観ても疲れないと思います(耳だけは)。逆にヴァイオリンなどの高音楽器には向きませんね。
■ 最後に
というわけで、ER-6+ER-6/ER-6i用3段フランジイヤーチップの組み合わせは、遮音性、音質共に非常に満足出来るものでした。特に遮音性に関しては想像以上で、驚かされることもしばしばでした。今までいろいろなカナル式イヤホンを試しましたが、遮音性に関してはどれも今ひとつで、ようやくER-6で求めるものに辿り着いたという感じです。
音質ではおそらく上位機種のER-4Sの方がはるかに上でしょうが、電車の中、騒々しい環境の中などで静かに音楽を良い音で聴きたいという目的を満足するのに、ER-6と3段フランジの組み合わせは十分すぎるものでした。本当に良いものに出会ったなと思う反面、もっと前に思い切って買えば良かったと思ったりもします。
ER-6+3段フランジ、しばらくマイブームになりそうです。
<ER-6+ER-4/ER-6i用3段チップ組み合わせ>
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