F1アメリカGP、琢磨失意のレース
前戦のカナダGPが素晴らしかっただけに・・残念でしたね。スピンアウトによるリタイヤ。今シーズンのバッドレースになることを祈りましょう。
金曜日からあまり流れは良くありませんでしたね。
金曜日午前 FP1
No.22 1:14.037(琢磨-17位)
No.23 1:14.632(デヴィッドソン-20位)
金曜日午後 FP2
No.22 1:13.753(琢磨-19位)
No.23 1:13.364(デヴィッドソン-14位)
前回投入したリヤウイングに対する対策品を持ち込んだそうですが、思ったような効果が得られていないようです。
土曜日午前 FP3
No.22 1:13.477(琢磨-18位)
No.23 1:13.259(デヴィッドソン-16位)
琢磨は「ロングランに自信があるのでパフォーマンスランの結果は気にしていない」とのことですが、今回はタイヤの摩耗が大きいらしくダウンフォースを極端に大きくしているためストレートスピードの遅さが気になります(全車中スーパーアグリの2台は最下位)。
ちなみにパフォーマンスランとは、フリー走行での予選を想定した新品タイヤでの一発アタックタイムです。たいていはこのタイムがフリー走行中のベストタイムとなるため、フリー走行でのタイム順はこのパフォーマンスランの結果になります。しかし実際のレースではパフォーマンスランよりもロングランといって10周とか20周とかの連続周回のタイムの方が重要になるので、本当にどこのチームが速いか、どのドライバーのセッティングが出ているか、というのはフリー走行中のラップタイム変化に注目しないとわからないものです。なので僕はCSで放送されるFP3からずっとテレビにかじりついています(笑)。
脱線しましたが、予選。
1回目のアタックでは2台とも好タイムを残せずノックアウトゾーン。
そして2回目のアタック。デヴィッドソンは早めに出てコースがクリーンな状態で好タイム 1:13.164 をマーク。
対する琢磨はなかなか登場せず、ギリギリの段階でコースインしいよいよアタック。しかしいきなりセクター1で目を疑う23秒1の表示。22秒6がターゲットとなっていたため大きくタイムロスしたのは確実。思わず頭を抱えてしまう・・・。セクター2、3で挽回するもやはりセクター1のタイムが響いて 1:13.477 でチェッカー。18番手で無念のQ1ノックアウト。
レースにタラ、レバはといいますが、デヴィッドソンと同じタイミングで出していたら、ミスしたのもセクター1でしたし、すぐにスローダウンし次のラップでQ2進出のタイムを出すことも十分可能だったと思うのですが。くやしいですね。
Q2に進んだデヴィッドソンは懸命にアタックするも16番手。結果は琢磨の2つ前でしかありませんが、力を出し切ったという意味では琢磨よりも良い予選になったように思います。
ポール争いはまたもやマクラーレンのワンサイドゲーム。初コースで「ここはフェルナンドの方が速いと思っていた」ハミルトンがポール奪取。今まで走ってきたどのコースも苦手とせず、そしてここ2戦で連続ポール。チャンピオンシップのポイント以上にその内容で頭一つ抜きんでていますね。
フェラーリは2列目をキープしたことに喜んでいるという状況。見た目のタイム差は少ないものの、この短いコースではマクラーレンとは決定的な差といえるかもしれません。
さて決勝。琢磨はスタートで順位を下げながらも一瞬のスキを突く素晴らしい反応でコーナー問わず前車をオーバーテイクし、15番手まで順位を回復。しかし・・「お、琢磨が抜いた! あれ?イエローフラッグ??」というシーンがあり、見なかったことにしていたのですが、しばらくして黄旗追い越しによるドライブスルーペナルティの表示が・・。
しかも問題はその後。そろそろピットインしてペナルティを受けないといけないという時に前を走るスーティルをパス。そしてそのまま3コーナーでアウトにはらんでスピンアウト。グラベルが深く残念ながら琢磨はそこでリタイヤに。
1レースで2度の大きなミスをしたというのは、最近の琢磨にはなかったことなので驚きでした。しかし、イエロー見落としというのは琢磨に言わせると「バトンと競っていてポジションを取り戻しただけで抜いてはいない」とのこと。映像では一瞬しか映らなかったのでよくわからないのですが、もしそうならきちんと抗議をしてFIAの決定を覆してほしいですね。
しかし今回はドライビングミスに対する代償が大きすぎましたね。前戦のアロンソなどはあれだけミスを連発していながら順位を下げるにとどまったのに対し、琢磨はランオフエリアの広いコーナーでのたった1度のミスでサンドトラップにつかまりリタイヤ。琢磨にアロンソ並みのツキがあればといつもながら思います。まあもっとツキのない人もいますけどね・・。
それと、今回イエロー見落としのペナルティを受ける前にリタイヤしたので、なんとペナルティが次戦に持ち越されてグリッド10番降格だそうです。確かにペナルティを受けずに済んでしまっているわけですが、ペナルティを受けないことでレース結果に影響することもありませんでした。エンジンルールでエンジンブローによるリタイヤでは次戦のグリッド降格がなかったのに(バトンのチェッカー前ストップなど物議を醸しました)、アクシデントによるリタイヤでも次戦にキャリーオーバーっていうのはちょっと厳しすぎるんじゃないですかね。毎回ながらFIAの基準がよくわかりません。
デヴィッドソンは良いレースをしましたね。前半は集団の最後尾でややつらいレース展開でしたが、終盤にはミディアムタイヤでペースの上がらないバトンを見事にオーバーテイクし11位フィニッシュ。
さてトップ争い。正直申し上げて前戦のカナダなどに比べてあまり面白みのないレースでした。
スタートではトップ3が順位キープ、ライコネンはやや順位を下げて6位に交代。マッサはレースペースが良さそうだったのでマクラーレンの2台に襲いかかるかと期待していたのですが、予選以上にペースの差があるのかじわじわと離されてしまい、全く歯が立たない状態。
マクラーレンはハミルトンとアロンソの差が開いたり縮まったりしながらも、アロンソに対して重い状態で走っているハミルトンが終始ペースをコントロール。アロンソも肝心な自分のピットイン直前などで差を詰めることが出来ず、そのままハミルトン、アロンソの順でチェッカー。マクラーレンの2台にとっては楽なレースでした。が、アロンソにとっては初コースのハミルトンに2戦連続で予選も決勝も敗北。ハミルトンの嬉しそうな表情とは対照的でした。
フェラーリは中盤からライコネンが良いところを見せ、マッサの後ろにまで迫るがそこまで。こちらもマッサ、ライコネンの順でゴール。マッサは終盤少しミスをしましたが、マシンをいたわる堅実なドライビングでライコネンを無理なく抑えきって走ってみせ、確実にポイントを取る走りが板に付いてきた感があります。ライコネンは今回初めてマッサをレースペースで上回りましたが、結果はまたしてもマッサに敗北。
今回ゴールした順位はチャンピオンシップポイント順となり、それぞれのポイント差がまた少しずつ広がりました。シーズン前のマッサvsライコネンという図式が、アロンソvsマッサへと変わり、そして今ではハミルトンvsアロンソとなりつつありますし、ドライバーの評価も変わりつつあります。
アロンソは「自分はチームにとけ込んでいない」「ハミルトンはラッキーだった」「ハミルトンは自分のデータを利用している」という後ろ向きなコメントばかり。不利と感じると卑屈なコメントを言ってしまう悪いクセが出ていますね。まだシーズン序盤なのに。それだけハミルトンから受けるプレッシャーが大きいのかもしれません。イギリスとスペインのメディアも騒ぎ過ぎのようなところもありますし。
ライコネンもアロンソと同じ状況ですが、ライコネンはあまり余計なことを言わないのでマッサとも不和もないようです。しかしライコネンはマシン開発やサーキット以外でのレースにかける執念という意味ではアロンソに比べて物足りないところもあります。アロンソはそれだけレースにかける執念があるので余計なことを言ってしまうとも言えますが・・。しかしライコネン&マッサにとってはお互いを上回ることよりも、とにかくマクラーレンとのギャップを埋める方が重要な課題ですね。
その他のチームですが、コバライネンの5位、トゥルーリの6位は立派だと思います。特にコバライネンはいつピケJrと交代させられるか、なんていうウワサもあったのでこの2戦の活躍は大きいでしょう。7位のウェバーは飛び出したりもしてましたが、まずまずのレースだったようです。相変わらず予選の速さは健在で、すでに来シーズンもレッドブル残留というウワサが出ています。
ベッテルの8位入賞も素晴らしかったです。しかし正直もう少し速い、いや下手したらハイドフェルドより速いんじゃないかと期待したんですが、さすがにそれはなかったようです。もちろん今回はコンストラクターズポイントのために完走を目標にしていたとは思いますが。
それを考えるとデビュー戦から常にベテランのチームメイトを負かし続けたミハエルは、やはり特別だったんでしょうかね。それを言ったらハミルトンは??? 考えれば考えるほどすごい新人です。
さて次戦は2週間後のフランスGP。琢磨のグリッド降格が取り下げられることを願いつつ、楽しみに待ちたいと思います。
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