Etymotic Research社のエントリーモデルMC5。そのMC5にiPod/iPhone用のリモコンが付いたのがこのMC3。中古で安いのが転がってたのがたまたまこのMC3だったので入手。
早速自分のiPod Classic 80G(6G)につなぎ。リモコンボタンを押す。反応なし。対応機種を確認すると、<iPod classic (120GB, 160GB)>とあり、120Gと160Gは80Gの一世代後の機種。べ、べつにリモコンが欲しかったわけじゃないんだからね!
イヤーピースはトリプルのSが取り付けられていたのでとりあえずそのまま装着してみる。フィット感は良いですが、遮音性は標準サイズのトリプルフランジに劣るかな。でも標準のトリプルは新品だと固くて耳が痛く、しばらく使ってなじむまでがやや苦行。ま、装着感や遮音性はER-4SやER-6シリーズとほぼ同じです。
<テンプレ>あらかじめ言っておきますが、私は聴く音楽がほぼクラシック、しかもそのほとんどがヴァイオリンなので、音質は基本的にヴァイオリンの音での評価になります。<テンプレここまで>
音質は思ったよりもまとも。ER社の中で唯一のダイナミック型(他はBA=バランスド・アーマチュア型)なので、ER-4Sなどとは全然傾向が違うかと思ったら意外とそうでもなかったです。ただし高域はやっぱり不足していて音の伸びやヴァイオリンの倍音成分が抑えられてしまっている感じ。それとやっぱりBAとは違う。音が重なった時になんというか、そう重音を弓で押しつぶしてしまったような音というか、安っぽい音になってしまう。それでもERシリーズの雰囲気は出ているかなと思います。低音は出てないわけではなのですが弱めで、あまりクリアではありません。
総じてERシリーズの廉価版という、まさにそのままの評価ですが値段を考えると良いかもしれません。なにせサウンドハウスさんの並行輸入品ではMC5で5000円を切るプライス。ただ、音質的にはその上となるER-6シリーズ、HF5などと格段の差があるので2~3000円足しても上のモデルのほうがおすすめかな・・。
ちなみに私の中でのER社製品の序列は下記になります。
・ER-4S(含むER-4P/B) > HF5(HF2/3) > ER6(ER6i) >>>>> MC5(MC2/3)
ER6とMC5の間には越えられない壁があるようです(笑)。ちなみにER-4Sと4P、ER6と6iのような派生型はどちらが良いとかよく論争になりますが、モデルの差に比べたら微々たる違いで好みの味付けの範疇かなと思います。
このMC3やHF5はケーブルにケブラーが使われていて耐久性が高められ、さらには絡みにくくなっているようです。実際使っていてもこのケーブルは良いです。ER6の時は本体のシリコンカバーもヤワで、ケーブルは常に断線との戦いでしたから。ER-4Sのごついテカテカのケーブルもキライじゃないですけどね。
なお、スペック上のインピーダンスはあまり高くありませんが、実際に聴くくらいの音量ではiPodで70~80%くらいのボリューム位置となり、ER-4Sと似た感じになります。ヘッドホンアンプが欲しくなるかもしれません。
本体やケーブルの強度や音質をトータルでコストパフォーマンスで考えるとHF5が今は一番いいのかなと思います。音質重視でコストパフォーマンスの良いのはER6、こだわりの最高峰ER-4S、そしてこのタイプのイヤホンが気に入るかわからない方が最初に試すのがこのMC5シリーズ、といったところでしょうか。
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