MT車歴を延々と語る5 三菱・ランサーエボ7 GSR

三菱・ランサーエボリューション7 GSR (CT9A) H13(2001)年式
所有期間:2004年8月~2011年10月

ランサーエボリューション7

排気量:2000ccターボ
出力:280ps/6500rpm
トルク:39.0kgm/3500rpm
車重:1400kg
パワーウェイトレシオ:5.0kg/ps
タイヤサイズ:235/45R17
ミッション:5速MT

パルサーからの乗り換えでまず考えたのが、「ノーマルで速い車」でした。おそらくもうパルサーのようにお金をかけることは出来なさそうだったので、それならば最初から速い車を買えばいいじゃないかと。それと結婚を控えていたので実用的な車であることも条件でした。

(なおこの一連の記事は車好き以外には日本語で(ry

ということで候補になったのはレガシィB4、インプレッサ、ランエボ。中古車店をいくつか回りましたが、レガシィはワゴン率が高くATがほとんどだったため、セダンのB4でマニュアルはなかなか見つからず。また人気車ということもあって値段が高めだったので候補から外れました。

でインプレッサかランエボ。2004年当時はインプレッサだとGC型とGD型初期、ランエボだとエボ5~7が150~180万くらいで売られていました。インプレッサだとGCがハンドリングで魅力でしたが見た目も内装も古い割に高く、GD初期は内装とかとてもレーシーでいい感じでしたがアンダーが強いのがネック。ランエボの5は見た目も性能も文句ないけど割高で、6はほとんどタマがなく、7は性能良くて中が広くて割安だけど見た目がオヤジっぽく内装も安っぽい。悩んだ挙句、下からのトルクの太さとアンダーの少なさ、割安感でエボ7にしました。

内装は良く言えばシンプル、悪く言えば安っぽい(笑)。高級車、スポーツカー、ファミリーカーのカテゴリーなら間違いなくファミリーカーに入る。ベースがランサーセディアだから仕方が無いのかもしれないが、もうちょっとスポーティーなコックピット的な演出が欲しかった。ただ中は広く、特にリヤシートは非常に広かったです。

エンジンは2500rpmくらいからのトルクがあり、この辺はパルサーと比べても明らかに差がありました。高速道路などはパルサーだと80km/hからの追い越し加速では4速に入れたくなりますが、エボ7は5速のままでOK。上も思ったよりもよく回り、パルサーの時はあまりなかったレブリミッターに当てることもしばしば。パワー自体はブーストアップ仕様のパルサーに乗ってた身からすると「280psってこんなもんか?」でしたが、トルクがフラットだったこともあて扱いやすいエンジンでした。

ただ一つエンジンで気になったのは極低速のトルク。アイドリング付近の粘りが弱く、パルサーのようにアイドリングのままクラッチのみで発進というのは難しかったです。クラッチのミートポイントが手前で扱いにくかったこともあって、過去5台中最も発進に気を使う車でした。エボの特性なのかこの車の個体差なのかわかりませんでしたが。あまり気を遣わず常に2000rpmくらいでミートする人には気にならないかもしれません。

マフラーは生涯ノーマルだったのですが、アイドリングでうるさく回しても静かであまりいい音がしないという具合でした。まあマフラーは換えるのが前提なのかもしれません(笑)。

それよりも音といえば遮音性の悪さ。とにかく走っているとロードノイズやらメカニカルノイズやらがやたらに入ってきてうるさく、40km/h以上ではあまり音楽を聴く気になりませんでした。パルサーは遮音は普通の車並みだったので、付けていた社外マフラーの音を除けばパルサーのほうが音の面では快適でした。軽量化のためだったので仕方が無いかもしれません。

ステアリングはパルサーとは反対に軽くてクイック。ちゃんとノーズも反応するので面白いですが高速とか長距離は疲れます。パルサーと比べるとインフォメーションはあまりなく、フロントの接地感はないのにぐいっと曲がっていくという不思議な感覚でした。車との一体感にはかけるものの動きはシャープでした。

サーキットは筑波と富士に行きました。筑波では購入時のタイヤがひどい(フロント:GIII、リヤ:カチコチの純正048)状態で、ヘアピンにそーっと入っても突然リヤが氷の上用に流れだしてスピンしてしまうため、まともには走れませんでした。でもこれは良い練習とばかりに入り口から出口までフルカウンターでタイヤモクモクしながらドリフトしましたが、ただでさえコントロール性ゼロのリヤタイヤに加え、カウンター中にアクセルを入れるとAYCが逆に効いてしまうため、コントロールはむちゃくちゃ難しかったです。でもこのシビアな状態でテールスライドをアクセルでコントロールしながら出口にきれいに載せていくのは楽しかったです。

ランサーエボリューション7

で前後ネオバに替えての富士は雨。結局思う存分このエボ7をサーキットで攻め立てるチャンスはありませんでした。ただ、コーナー単位では楽しみましたし、ウェットでの走行は楽しかったです。ドライではアンダー気味だったのがウェットになってニュートラルステアに。コースアウトする車が続出し、雨が強くなる中どんどんピットに戻っていく車が多い中ただ一人ペースアップ。そして最後にはコースにただ一人。豪雨に近くなり水たまりなどもできて赤旗になってしまいましたが、その寸前に出した2分23秒は渾身のアタックでした。Aコーナーや300Rは完全抜いてましたが、最終セクターは本気で攻めまくりました。もともとウェット大好きなのですが、ホント面白かったです。

サーキットではそこそこ楽しかったですし、ワインディングなど格別でしたが、長く乗っていると気になる点もありました。まずは乗り心地。ノーマルは多少荒れた路面でもしなやかに接地し、一般道からサーキットまでバランスの良いやわらかい足なのですが、パルサーの車高調より突き上げがキツイのです。パルサーにはピロアッパーや強化ブッシュまで入っていたのですが・・。

それと最小回転半径が5.9mという小回りの効かなさ。クラウンクラスまで含めほとんどの車は5.5m以内なのに対し、5.9mはひどい(笑)。思わぬところで曲がりきれなくて切り返しをすることが多々ありました。

シフトフィールのあまり良くなくてシフトブッシュとかいろいろ替えても改善せず。これもパルサーのほうが良かったです。あとクラッチの扱いにくさ。つながりが手前すぎるのとエンジンの極低速のトルクのなさから発進に気を使いますし、中古で35000kmで購入した時にすでにクラッチがなかったのはそういう理由だったのかなと思います。

後は音楽が聴けない遮音性などの問題もあり、とうとうエボ7を手放すことになりました。特に妻にも運転してもらおうと思った時に最小回転半径とクラッチがネックになりました。

ということもあり、次の車はATに決定。このエボ7を持って19年に渡るMT車人生終了のお知らせです。今まで本当にありがとうございました。

ランサーエボリューション7

またMTに乗りたくなる時が来るかもしれませんが、その時はDSGやSMT、SSTみたいな優秀な2ペダルMTが普及しているかもしれません。ダブルクラッチしながらのヒール&トゥーなど、もう使うことはないでしょう。

でもいいんです。悲しむ必要なんてありません。なぜなら次の車が待っているからです(笑)。納車したらまた書きたいと思います。

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