Otto Tempelのペグ

ヴァイオリン

先日、IveのペグをBogaro&ClementeのフェルナンブーコからOtto Tempelのツゲへに交換しました。

Otto Tempel boxwood pegs - heart style

2年近く前からBogaro&Clementeのフェルナンブーコのフィッティングを使っておりますが、見た目の美しさ、音の良さ(カラッと乾いた明るい音で音量も上がった)など大変気に入っております。

フィッティングのうちあご当てだけはCrowsonのツゲを使っているため、音が良いといってもほぼテールピースのみの効果ですが、私の好みの音へと変化してくれました。

ただ、フェルナンブーコは非常に硬い木で繊維も強く、ペグの回し心地だけはあまり気に入りませんでした。ペグは回しながら押し込んだり軽く引っ張ったりしてペグホール側とのきつさを調整しますが、ペグが硬いためか、キツめにした時にペグが縮んで反発することで得られる適度な粘りというか食いつく感じというものが感じられませんでした。

なので緩みやすい時などかなりキツめに押しこまなければならず力がいりますし、おまけにペグのデザインもエッジが立っていて美しいのですが指に食い込んで痛くなりやすいのです。硬いのでペグの摩耗は少なさそうですが、むしろ摩耗してほしくない楽器のペグホール側が減りそうです。

ということで、以前リバースに付いていてとても印象の良かったOtto Tempelのツゲに交換しました。形はハート型、ライン(フレット)はテールピースなどに合わせて黒檀です。

Otto Tempel boxwood pegs - heart style

見た目的にはやはり独創的なデザインのフェルナンブーコの方が良いですが、これもまた綺麗です。回してみても木の粘りと食いつきがあり、狙ったところで止めやすいです。またペグの形もエッジがラウンドして手にやさしいのと、薄めでハートの形状が滑り止めになる感覚で、これもまた回しやすく感じます。

右がBogaro&Clementeのフェルナンブーコ
左がOtto Tempelのツゲ、右がBogaro&Clementeのフェルナンブーコ

Otto Tempelのツゲは加工は非常に美しいですが、材料は密度が低く柔らかいので持ちは良くはなさそうです。きっと素材としてのグレードも同じツゲの中でもあまり高くないのではと思います。でもペグに使った場合はその柔らかさがスムーズさにつながり、私はCrowsonなどよりも好印象です。

Otto Tempelのツゲは自分の楽器で2台目になりますが、今の楽器になってあの回し心地が懐かしく思っていて、今回ようやく戻ってきたという感覚でした。生徒さんの楽器も含めて普段からいろいろな楽器をチューニングしてますが、やはり一番印象が良かったです。今後もペグを交換する必要が生じた時はOtto Tempelのツゲを選ぶことになりそうです。

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