Etymotic Researchのイヤホンラインナップのうち残っていた最後の一つ、HF5です。
このHF5もMC5と同じく、iPhone用のハンズフリーやリモコン付きの派生型でHF2、HF3などがありますが、今回は何もついてないシンプルなHF5です。余計なものは付いてないほうが好きです。シンプルイズベスト！
まずはデザイン。シリーズの中では一番良いかなと懐います。本体はスリムコンパクトで質感が高いです。メタリックな塗装も綺麗です。形はER-4Sに似ていて、ER-4Sのデザインをおしゃれにした感じです。
ケーブルやプラグはMC5と共通のようです。プラグはL型でもストレートでもない、45度くらいの角度が付いていてちょっと変わっています。ケーブルはケブラー素材を使い、強度と取り回しの良さを両立したとのことですがなかなか良いです。ER-6シリーズは常に断線のリスクがありましたし、ER-4シリーズはゴツすぎて取り回しが悪かったですし。個人的にはER-4のケーブルは好きですが。タッチノイズは軽減されてるとはいうもののER-4Sとあまり変わらない気がします。
＜テンプレ＞あらかじめ言っておきますが、私は聴く音楽がほぼクラシック、しかもそのほとんどがヴァイオリンなので、音質は基本的にヴァイオリンの音での評価になります。＜テンプレここまで＞
HF5の肝心の音ですが、やはりER-4Sには及ばないがER-6以上という印象。高音の伸びや低域での締りはやはりER-4Sに譲ります。ただ少しER-4Sが不足している低音域が十分にあり、単純にバランスという意味ではER-4Sより良いかもしれません。ER-4Sの良さを受け継ぎつつオールラウンダーにシフトしたといったところでしょうか。
イヤーピースは標準の3段フランジと同Sサイズを試しました。フィット感はSサイズのほうが圧迫感がなくて良いのですが、遮音性と音質は標準のほうが上。いつも思うのですが、なぜこのSサイズと標準サイズで音質が変わってくるのでしょうかね。発音体からイヤーピース先端までの長さはほぼ一緒ですし、耳に入る深さもほぼ同じにしても音質が異なります。Sサイズは変に共鳴している感があってあまり好きではありません。使い勝手はSサイズのほうが良いのでどっちを取るかというところかもしれませんが。普段はER-4Sには標準を、HF5にはSサイズをと使い分けをしています。
ちなみにダイナミック型のMC5はハウジングが大きいためか、標準サイズの方つけるとイヤーピースが潰れられないせいか、圧迫感が強く耳が痛くなります。なのでMC5はSサイズしか合わないのですが、ハウジングの細いHF5だとER-4S同様問題ありませんでした。ER-4S持ってなくてHF5だけを使うのであれば標準3段を装着することになると思います。
トータルで見ればやはりこのHF5がシリーズ中コストパフォーマンス最高かなと思います。ただ最近ER-4Sも安くなってきているようなので、結構悩ましいところです。ちょっとでも良い音にこだわりたければER-4S、その他利便性やコストまで考えればHF5、でしょうかね。ま、どちらもお勧めです。
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